2009年04月26日
全ての存在に感謝できたら。
先日の教室での会話の一こま。
生徒さんが発酵エキスを作る過程を説明したところ、お友達からこう言われたそうです。
「それって汚くない?え~食べたくない!」
発酵エキスの作り方。
発酵の種となる元(旬の糖分が入っているものが望ましい。今ならイチゴとか。)を
煮沸消毒したビンに容量の半分くらい入れ、同量のお水を入れて発酵するまで常温に置く。
これだけなんです。
ちょっと加えるなら、そのまま何もビンに手を加えずにいると
これからの微生物が活発に動き出す季節には空気に存在し、
ビンの中に閉じ込められた雑菌がカビとなるので定着しないように1日に1回くらい振って攪拌する、
です。
でもやっぱり放置していることに変わりはありません。
何をしているかというと、
ビンの中に閉じ込めた菌の中から、
パンの発酵に必要な酵母菌を多く取り出す作業をしているのです。
ビンの中に入れたイチゴなどは酵母菌のえさで、
閉じ込められることで空気中の酵母菌が水に溶け、
えさを食べたことで炭酸ガスを出し、
ビンに密閉することで炭酸水を作っているのです。
この酵母菌がパンの味となり、炭酸水が膨らませる元となるのです。
・・・・・そしてこの過程を
薬を使ったりして科学的に均一に失敗なく作っているのがドライイーストなんです。
見えないものの大切さ。
見えないものを信じる力。
空気には色んな菌が漂うことで調和が取れていると思います。
土もそう。
色んな菌が作用することによって、美味しい野菜、果物が取れ、
その命に生かされている気がします。
だから出来上がった形は不揃い。
虫たちが食べた穴がある。
それを虫は要らない、病気になる菌は要らないと
手間のかからない薬で排除してしまうのは
とっても簡単だけれど、とっても恐い気がします。
要らないものって。。。きっとないのでは?
みんな必要なんじゃないかな。
みんな違ってみんないい。
存在する全てが必要だから生まれてきた。
全てに感謝できるようになったらすごく幸せだと思う。

追伸。
今日、久しぶりに焼いたフランスパン。
6月中旬から7月下旬がフランスパン月間になりそうです☆
Posted by あんこだま at 13:05│Comments(0)
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