「小三冶」

あんこだま

2009年05月16日 05:59






自分の生き方、今の自分がすごく肯定されたような気分になった。
私ってまだこの年。
もがいたって、いいじゃん。

昨日義理の父母が善光寺の回向柱に触りにきたお陰でこの情報getできました。



送り迎えの待ちの間、エプロン展をやっていたcafeナノグラフィカさんにあったチラシ。

ドキュメンタリー映画「小三治」

行きたい。
いつ?
?明日!!!
ベーグル注文あるし。。。
。。。。それは早朝に回そう。
行こう、観たい!!!
普段絶対に裂くことをしない睡眠時間を削り、観に行ってきました。


長野って本当にいいチャンスがいっぱい。
ただそれをつかむのが本当に大変。情報がありすぎて。
この映画も複数の人に紹介したかった。。。
もうちょっと早く情報つかむこと、出来ないかな。。。


このドキュメンタリー映画は小三冶師匠を5年間取材し、まとめたものです。
小三冶師匠はNHKの「プロフェッショナル」にも特集が組まれたりしていて
師匠の高座は『こころの底から素直に惹きつけられる話』(紹介チラシより抜粋)として
支持されています。
メモを取りながら観ていたわけではないので紹介する言葉のニュアンスが異なる場合はご容赦ください。


師匠は哲学者のようだった。
でもそれは言葉遊びでは全くなくて。
言葉、一つ一つに重みがあって、且つ自分の生き方と直結している。
だから日々自分と、落語と格闘している。。。

小三冶師匠が自分の真面目さ、生い立ちを受け止め、
だから落語家という職を「逃げ込んだ」「向いていない職業だから大変なんだよ」と言いながらも
芸だけではなくて、「人間磨き」を推奨する。

私の好きな言葉に灰谷健次郎さんの
「優しさは厳しさをくぐりぬけたところにある」があります。
それと全く同じことを感じました。
笑いは哀しさと根は同じなんだなって。

地方公演で小三冶師匠が兄弟師匠を紹介したときお客さんは笑い、兄弟師匠は泣いていた。
私にとっては印象的な場面で、兄弟師匠は
「(小三冶師匠が)僕を紹介するといつも泣けてきちゃう。それは小三冶さんの人間性から。そしてお客さんが自分が泣いているのを分かって笑ってくれるのが有難い。」と言っていた。
笑いって昇華だったんだ。


小三冶師匠の弟子育ては私にとっては子育てにも見えた。
「何も教えなくていいんだよ、ただ見ているだけで。」

柳家一門は飲食の後はみなさん必ず机の上を拭くそうです。
決まっているわけではなく、教えられたわけでもなく、無意識に机の上を拭く。

先日真打になった弟子にかけた言葉は三言ぐらい。
しかも噺初心者だったからかけた言葉だった。

人を育てるのに、しっかり見守ることが大事で、かける言葉なんて本当に少なくてよくて。
それよりもしっかり親自身が生きていけばいいんだなって感じた。

師匠は生きるのに一生懸命だ。
趣味にしたって、スキーも、歌も上手い。絵になるのだ。
その根底にあるのは。。。
自分探しであり、自分の成長のため。

「噺っていうのは言葉に心をのせるからいいんだよ。」
「自分が楽しまなくっちゃ、人は楽しめないんだよ。」
「ずっ~と自分さがし」

師匠の落語鰍沢は本当に圧巻だった。
情景が見える。感じる。熱中する。
心で面白い!って思っていた。
スクリーンでこれだけってことは。。上野に行ってナマ小三冶師匠聞きたくなった。

今回またご縁があって創生座さんで観る事が出来た。
超!満員御礼。1日限りの上映だった。
もしお近くで観ることが出来たら。。。お勧めです!!!
私ももう1回観たい!!



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